出勤簿の作り方:記載事項、押印、保存期間
出勤簿は、従業員ごとに出勤日と始業・終業時刻、休憩などを記録する帳簿です。労働者名簿・賃金台帳とあわせて「法定三帳簿」と呼ばれ、労働基準法により5年間(当分の間は3年間)の保存が必要です。出勤印を押すだけの出勤簿では始業・終業時刻が分からないため、労働時間の記録としては不十分です。
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出勤簿の作成は義務?
労働基準法そのものに「出勤簿」という名前の帳簿の作成義務は書かれていません。しかし使用者には、労働日ごとの始業・終業時刻を確認・記録すること(厚生労働省ガイドライン)と、労働時間の状況を客観的な方法で把握すること(労働安全衛生法第66条の8の3)が求められています。さらに賃金台帳には労働日数や労働時間数、時間外・休日・深夜の労働時間数を記入する義務があり、その根拠となる記録が欠かせません。
そのため実務上、出勤簿またはタイムカードなどの労働時間の記録は、労働者名簿・賃金台帳とあわせて法定三帳簿として扱われ、労働基準監督署の調査でも提示を求められる代表的な書類です。
押印や署名は必要?
出勤簿に従業員の押印や署名を求める法律上の義務はありません。昔ながらの「出勤したら判子を押す」出勤簿は、出勤した事実は分かっても、何時から何時まで働いたかが分かりません。ガイドラインが求めるのは始業・終業時刻の確認と記録であり、押印だけでは足りません。
とはいえ、従業員が自分の勤務時間を確認したことを残しておくのは良い慣行です。後から労働時間について争いになったとき、本人が月末に確認していたことは有力な材料になります。デジタルなら、押印の代わりにスマートフォンでの確認として記録できます。
出勤簿に必要な記載事項(テンプレート)
| 項目 | 記入例 | 理由 |
|---|---|---|
| 会社名・事業場 | 株式会社〇〇 本店 | 事業場ごとに作成・保存するため |
| 氏名 | 山田 太郎 | 誰の記録かを特定 |
| 対象期間 | 2026年10月 | 賃金計算期間と合わせる |
| 日付・曜日 | 10/1(水) | 休日・祝日を区別 |
| 始業時刻 | 8:58 | ガイドラインで記録が必要 |
| 終業時刻 | 18:12 | 同上 |
| 休憩時間 | 12:00〜13:00 | 実労働時間の計算に必要 |
| 労働時間 | 8時間14分 | 1分単位で集計 |
| 時間外・休日・深夜 | 時間外0:14 | 割増率が異なるため別集計 |
| 休暇・欠勤の区分 | 年休/欠勤/特休 | 賃金の扱いが異なる |
| 本人の確認 | 確認日・確認方法 | 後日の争いに備える |
記入は毎日、その場で行うのが基本です。月末にまとめて「9:00〜18:00」と同じ時刻を並べた出勤簿は、実態を反映していないと見られがちです。印刷して使える月間の様式は無料の勤務表テンプレートで作成できます。
保存期間と起算日
出勤簿やタイムカードなどの労働時間の記録は、労働基準法第109条の「労働関係に関する重要な書類」として、5年間の保存が必要です。ただし経過措置により当分の間は3年間とされています。起算日は、原則として最後の記入をした日です(賃金の支払期日の方が遅い場合は支払期日)。
- 紙の出勤簿は、湿気や紛失を避けて事業場ごとに保管します。
- 電子データで保存する場合は、必要なときにすぐ画面に表示・印刷でき、改ざんや消失を防げる状態にしておきます。
- 退職者の出勤簿も同じ期間保存します。
- 未払賃金を請求できる期間も5年(当分の間3年)に延長されているため、5年保存しておくと安全です。
保存義務の詳細は労働時間の把握義務で解説しています。
紙の出勤簿でよくある問題
- 後からまとめて記入: 毎日同じ時刻が並び、実態を示せない。
- 押印だけ: 始業・終業時刻が分からない。
- 代筆・代理押印: 本人以外が記入しても見分けられない。
- 修正の痕跡がない: 誰がいつなぜ直したのか分からない。
- 複数拠点の回収: 現場や店舗から用紙を集めて転記するのに時間がかかる。
- 紛失・汚損: 現場で濡れたりなくしたりすると、記録が残らない。
デジタル出勤簿への切り替え
QRtimetrackでは、従業員が自分のスマートフォンで入口のQRコードを読み取るか、GPSエリア内で打刻するか、入口のタブレットでPINやバッジを使って打刻します。時刻はサーバーで記録されるため、後から書き換えることはできず、修正には理由が必要で履歴に残ります。
- 日ごとの始業・終業・休憩の時刻と、時間外・深夜・休日の時間を自動で集計。
- 月締めの後、従業員がスマホで勤務時間を確認。押印の代わりに確認記録が残ります。
- Excel、CSV、PDFで出力し、出勤簿として保存・印刷できます。
- 複数の店舗や現場の出勤簿を1つの画面で確認できます。
料金は稼働従業員1人あたり月1.99ユーロ、最低5人分(月9.95ユーロ、税別)。7日間無料、クレジットカード不要、従業員10人まで試せます。入口に置く端末が必要なら特別オファーもご覧ください。タブレットのセットは提供地域が限られるため、日本への発送の可否はお問い合わせください。
よくある質問
出勤簿は法律で作成が義務づけられていますか?
出勤簿という名前の帳簿の作成義務は法律に明記されていません。しかし使用者は始業・終業時刻を確認・記録し、労働時間の状況を客観的な方法で把握する義務があり、その記録として出勤簿やタイムカードが必要です。労働者名簿・賃金台帳と合わせて法定三帳簿と呼ばれます。
出勤簿に判子を押すだけでは足りませんか?
足りません。押印だけでは出勤した事実しか分からず、何時から何時まで働いたかを示せません。厚生労働省のガイドラインは始業・終業時刻の確認と記録を求めているため、少なくとも始業・終業時刻と休憩を記録してください。
出勤簿の保存期間は何年ですか?
労働基準法第109条により5年間ですが、経過措置で当分の間は3年間とされています。起算日は原則として最後の記入をした日です。未払賃金の請求期間も考えると、5年間保存しておくことをおすすめします。
出勤簿は電子データでもよいですか?
はい。必要なときにすぐ表示・印刷でき、改ざんや消失を防ぐ措置が取られていれば、電子データで管理・保存する方法が一般的に認められています。不安な場合は所轄の労働基準監督署に確認してください。
パートやアルバイトの出勤簿も必要ですか?
必要です。雇用形態にかかわらず、労働基準法の労働時間規定が適用されるすべての労働者が対象です。短時間勤務やシフト勤務の従業員ほど日によって時間が変わるため、正確な記録が重要になります。